フレンチ

postheadericon フュメ・ド・ポワソン ~海府荘のフレンチ~


一昨年辺りから問い合わせが急に増えだしたフレンチ。
昨年は自分達もビックリするくらいのお客様が、わざわざこの寒村まで足を運んでいただき、フレンチを召し上がっていただきました。
今年も同じくらいと想定をして仕込みをしていたところ、想定外に予約が入りフォアグラなど食材は元より肝心の魚料理のベースとなるフュメ・ド・ポワソンが早々に底をついてしまいました。
とは言え、白身魚のアラが早々手に入るわけもなく、断腸の思いでヤガラをぶつ切りにしてフュメ・ド・ポワソンを取ることに相成りました。
こんな贅沢なフュメ・ド・ポワソンなど、ロオジエでも一度あるかないか…。
ヤガラに対して申し訳ない気持ちと、それ故に気合を入れて作りましたのでヤガラも成仏してくれたことでしょう。
早速、本日のお昼のお客様に使いましたが、癖のない上品なソースに仕上がりました。
ありがとう、ヤガラ!助かったよ。

postheadericon フォン・ド・ヴォーの季節になりました  ~海府荘の調理場~

もう一年経ったんだな~と思うのがこの作業をしている時です。
この後玉ねぎと人参をソテーしたものを入れてひたすら3日間火を入れ続けます。
メインの肉料理には無くてはならないもの。
ソースのベースとなるものにして、私の味のベースでもあり、大袈裟に言えば私の分身のようなものですから、一切の妥協は許されません。
沸騰しないように、アクがまわらないように絶えず火加減に注意を払います。
ですから、出来上がった時の愛おしさは表現の仕様がないのです。

postheadericon 佐渡にもようやく春が

暦は4月、けれどもなかなか春を実感できない毎日。
関東で桜は既に満開だというのに、海府荘庭の桜はまだまだ蕾のまま。

春らしい料理という事で、今回はグリーンアスパラのクリームスープです。
グリーンアスパラガスとタマネギをバターソテーし、チキンブイヨンで煮た後、裏漉しをかけて生クリームと合わせます。
塩・胡椒は控えめに作るのがポイントでしょうか。
強すぎると、折角のアスパラの繊細な味と香が分からなくなりますからご注意を。

postheadericon 佐渡 海府荘のエイヒレはチト違う


あまりの放置に、私自身あきれる始末。
お叱りのメールもチラホラ。
満を持している訳ではないが、今回はエイヒレです。
若い頃、居酒屋さんでマヨネーズを付けて食べてたのは、身を削いだ後の軟骨だった事を知ったのはコックという職業についてから。

さて、エイヒレである。
一口にエイと言っても凡そ460種類もいるのだから何でも食せるという訳ではなく、これは“かすべ”と言う種類です。
最初に野菜のブイヨンを作り、そこへカットした“かすべ”をダイブ。
弱火で20分ほど加熱したら火を止め冷まします。
皮を剥ぎ、軟骨を取り除きます。
次にソースですが、このソース、あまりお勧めしません。
何故か?
タマネギ・セロリ・ニンジン・オレンジ・・・・・。
10種類の野菜やフルーツを使います、で、それを3mmにカットしオリーブオイルで火を通し過ぎないように火を通し・・・・・。
もう嫌になったでしょ?

そういう方のために海府荘があるのです。

postheadericon 20年ぶりに作りました

いや~作れるものです。
憶えているんですね、身体が。
ただ、テリーヌ型が無いためお菓子の型で作ったので大きさが小さくなってしまいましたが、味は当時のままだと思います(あてになりませんが)。
作り方を説明してもいいのですが、たぶん面倒くさいでしょうから海府荘にお越し下さい。
と言っても例年通り3月いっぱいでフレンチは一時休業に入るんですが。

postheadericon 鱈は鱈汁!とお思いの方へ

防波堤を打ち壊すほどの波も減り、佐渡の海も緩々と春に向かっています。
時折りの凪の日には漁師が我先にと海へ漕ぎ出して行きます。
佐渡の海には鱈しかおらんのか!と言いたくなるくらい水揚げのあった真鱈漁もそろそろ終盤に差し掛かり、産卵を終えたスレンダーな魚体が目立つようになりました。
さて、件の鱈汁です。
鱈汁、私も大好きですが、それだけじゃもったいない。
丁度フレンチの予約が入ったのでマリネを作りました。
砂糖・塩・白胡椒・ディルで1日半マリネ(魚の鮮度にもよります)。
食感は生ハムのような感じで、味は鱈の旨味を凝縮した、と言ったら分かっていただけるでしょうか?
生ハムのように仕上げていますので、そのまま食べると少々塩っぱい。
生ハムのようにフルーツに合わせるのもいいと思いますが、組み合わせ次第では生臭さが出てしまうかもしれない。
そこで野菜の登場です。
今回はフルーツトマトに微塵きりのタマネギ、ズッキーニのソテー、タマネギのフォンデュー、アスパラガスの塩茹での4品。
全体をまとめるのはバターソース。

ご好評をいただきました。
来期のメニュー候補です。

postheadericon 海府荘は一足早く春

お客様は来ないのに雪だけは次から次へと降って来ます。
もういい加減お腹一杯なので降らないで欲しいと思っているのは私だけじゃないでしょう。
庭にある梅の蕾もまだまだ固いまま、まだまだ春は遠い感じ。
ならばと、皿の上に一足早く春を盛ってしまおうという一品。
ウスメバルのポワレ、パセリのクリームソースです。
ソースはパセリの葉緑素を採り、魚のだし汁(フュメ・ド・ポワソン)がベースのクリームソースに溶かし込んだものです。
パセリの瑞々しい香が春の到来を告げる、そんな一皿です。

*ウスメバルの事を佐渡ではタカナ八目(はちめ)と呼びます。
佐渡では、メバルだろうがカサゴだろうが、ひっくるめて八目と呼んでいます(正確には一部は○○八目と呼ぶ魚も有りますが)。
おおらかでいいと思いませんか?

postheadericon 佐渡でフレンチを作る、という事 ~林檎のロティ、ソース アングレーズ~

ようやく最後にたどり着きました。
コースの最後を締め括るのは、林檎のロティ、ソース アングレーズです。
ソース アングレーズはカスタードソースと言った方がわかり易いでしょうか。
林檎は紅玉を使いたいので、予約が入ると、先ず紅玉の確保になるのですが、これがなかなか・・・。
デザート作りには必要な酸味が、加熱せずに生で食べる日本では支持されないのでしょうか?、探すのに一苦労することがしばしば。

薄くスライスした林檎に、グラニュー糖・シナモン・バター、そして最後にブランデーをたっぷりかけて、180℃のオーブンで約20分。 >>続きを読む>>>

postheadericon 佐渡でフレンチを作る、という事 ~血入り鴨のロティ、ソース・ヴァン・ルージュ~

今冬のコースのメインディッシュ、血入り鴨のロティ、ソース・ヴァン・ルージュ(赤ワインのソース)です。
鴨を焼く場合、皮目だけで焼いていきます。
皮から脂が出てくるので、フライパンに油は必要ありません。
出てきた脂を丁寧に身の部分にかけて(アロゼと言います)あげます。
身から入れる熱はこのアロゼによって入る熱だけと言っても良いでしょう。
皮から出てくる脂が多すぎる場合は適量を取り除きます、そうしないと皮の部分が唐揚状態になってしまうからです。
ロゼ(ミディアムレア)の状態に火が入ったら、ホイルに包み暖かい場所で休ませます。
何のために? >>続きを読む>>>

postheadericon 佐渡でフレンチを作る、という事 ~ナージュ・ド・レギューム~

メバルのポワレ、ソース ナージュ・ド・レギュームが正式な料理名。
ナージュ・ド・レギュームとは、直訳すると“泳ぐ野菜”という意味です。
ニンニク、タマネギ、ニンジン、セロリをオリーブオイルで炒め、野菜の甘味を引き出した後フュメ・ド・ポワソン(魚の出し汁の事)とクミン、ブーケガルニを入れしばし煮込みます。
修行時代はコリアンダー風味を作っていましたが、カレーの香がするクミンの方が食べ易いだろうと思いそこだけ変更。
このソースは実に有能なソースで、殆どの魚を迎え入れてしまう、頭の下がるソースである。
更に、セロリが相当入っているにもかかわらず、セロリ嫌いな人にも気付いたら食べていた!という不思議なソースでもある。 >>続きを読む>>>

postheadericon 佐渡でフレンチを作る、という事 ~牡蠣のクリームスープ~

個人的には佐渡の牡蠣が一番味が濃いと思っています。
そして滅菌施設があったら、この美味しい牡蠣を生牡蠣で食せるのに!と思ってしまうのは私だけではないはず・・・。
本題のスープに戻ります。
作り方は2種類。
出汁を取り尽くして、その出汁だけを使いサラッと仕上げるタイプと牡蠣そのものも裏漉しをかけて濃厚なタイプのもの。
写真は濃厚タイプなので、そちらの作り方をご紹介します。
牡蠣は水から茹で(アクが良く出る)、沸騰寸前で弱火にし20分。
その後、蓋をして1時間くらい休ませます。 >>続きを読む>>>

postheadericon 佐渡でフレンチを作る、という事 ~パン~

料理ばかりが続いているので、今日はパンの話しをしようと思います。
フランス語でもパン(pain)と呼びます。
日本で呼んでいるパンと言う呼び方は、ポルトガルの影響だろうと言われています。

このパンはフランスの超有名店のレシピ(フランス語ではルセットと言います)に基づいて作られています。
店名はお教えできませんが、兄弟シェフで有名でした。
ソースに合うよう、塩加減が強めになっています。
何故かって?ソースの味を受け止められるよう、パンにもパンを主張させてあげるためです。
ですから、パンだけでも美味しいですし、ワインのお供としても十分に存在感を発揮します。 >>続きを読む>>>

postheadericon 佐渡でフレンチを作る、という事 ~寒鰤のターター~

ターターとは何ぞや?
英語読みでタルタルです。
修行時代ノルディックサーモンで作っていました。
盛り付けは違っていますが、魚の良さを引き出している点では同じだと思います。
脂の乗り始めた寒鰤(まだ寒ではありませんが・・・)を賽の目に切り揃え、同じようにトマト・オレンジを切ります。
血合いが入ると生臭さが出てしまうので、血合いは全て取り除くという、贅沢極まりない一品です。 >>続きを読む>>>

postheadericon 佐渡でフレンチを作る、という事 ~フォアグラのソテー~

foie gras、フォアグラである。
こんなに早く更新するはずではなかったのですが(ネタ切れしますので)、知人から“早くトリュフの入ったソースがかかった奴を出せ!”との催促がありましたので、急遽アップする事となりました。
これも27日の会食の2品ある前菜の内の1品です。

ほぼ脂の塊ですから、焼く時には神経を使います。
焼き過ぎれば脂がどんどん無くなり、パスパスした食感になります。 >>続きを読む>>>

postheadericon 佐渡でフレンチを作る、という事 ~豚肉のリエット~

Rillettes de Porc、豚肉のリエット。
27日の申し込みのアミューズに作った一品です。
色々な作り方があるのですが、海府荘では先ず豚のだし汁(fond de porc)をとる事から始めますが、これもフォン・ド・ヴォー(fond de veau)とほぼ似たようなとり方をしますが、違う点は野菜をソテーする時に色をつけないことです。
写真でお分かりのように、白く仕上げるので、茶色い色があっては困るのです。
だしを充分に出した後、骨に付いている肉や軟骨をとるのですが、これが熱い!
初めて作った時も、仲間達とボールに水をはり、指を冷やしながら作ったことを思い出しました。 >>続きを読む>>>

postheadericon 佐渡でフレンチを作る、という事 ~フォン・ド・ヴォー~

仔牛の骨である。
オーブンでじっくり火を通す。
仔牛の肉・香味野菜はソテーし、少量の塩・トマトペースト、そしてブーケガルニと共に3日間を寸胴鍋の中で過ごす事になる。
佐渡でフレンチを作るという事は、本土と比較すると、とてつもない労力を必要とする。
材料の入手からして一騒動になる。
電話一本で全てが揃った東京時代が嘘のようである。
では楽な方向へ向かうのか?(つまりは缶詰のフォン・ド・ヴォーがあるのだが)。
それをするくらいなら、私はフレンチを作りたくないし、作れない。
なぜ? >>続きを読む>>>